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その帰り道。
美香と乃香は、アマリリスのことは忘れよう!!
ということにして、普通に帰っていた。
今や、『アマリリス』や、『アイツ』は禁句となっていた。
『ねえ、美香?』
『ん?』
『例のあいつさぁ・・・『だめよっ!!』』
『ああ、そうだった・・・。わりぃわりぃ』
そして、沈黙が流れる。
『あ、乃香、』
『なによ?』
『マンガ返して?』
『……ごめん。何のこと?』
『!?』
家に着いた。
二人は、そこから自分の部屋に行き、
かばんを肩から下ろし、自分のお気に入りの場所に座る。
美香は、自分の椅子のところ。
乃香はベットの上に座り、近々始まろうとしている
この大きな冒険に、思考を向けていた。
謎の美少女、アマリリスと
謎の機関、黒のマント達。(アマリリスが勝手に呼んだ名前だが。)
本当の意味で謎だらけ。
『いったいどうなってるのよ!!もう~』
そう叫んでも、仕方がない。
とりあえずは明日の準備、宿題をして寝るのだった。
次の朝。
『!?』
『はいはい。静かにぃ~!!すごく中途半端だけど、今日から転校生です。
ほら、挨拶して。』
『アマリリス・キャルロン・リリー。よろしく。』
『じゃあ、アマリリスの席は・・・あそこで。あの、髪の毛の長い
美香の席の隣だ。』
・・・・・・!?
なぜこいつがここに!?
『乃香の方は、ある程度戦える力があるからな。』
つーか、何で皆さんこんなになじんでんの!?
『催眠術をかけたからな。』
こんな偶然がありますか!?
『催眠術をかけたからな。』
全部催眠術ですか・・・。
『そうだ。こんなこと、わけない。』
……。
隣から視線が。
じっと、こちらを見ている紅い瞳。
『うわ~・・・。なんつうか、すごい威圧感。』
じぃ・・・。
『やめてやめて!怖いよアマリリスさん!!』
『おい・・・。』
『!!』
『アレは何だ?』
ふと指差された方を見ると、そこには
黒板が。
『ああ。あれは黒板って言ってね、』
『違う。そんなものは、分かっているからいいのだ。そこに書いてある
字のようなものは、なんて書いてあるのだと聞いているのだ。』
日本語・・・?
まさか、この子日本語読めない!?
『日本語が読めないなんてことはないよね?』
『・・・あれは、読めない。』
黒板の隅の方。国語全般のときに使う、日にち。
『ああ、あれはね、今は5月だから日本の読み方で
皐月っていうんだよ。』
『さつき?』
『うん。で、6月は水無月、7月は文月、8月は葉月っていうんだよ。』
『・・・了解した。』
かたいなぁ・・・。と思いつつも、いろいろなことを教えてあげる美香と
それをまじめに聞くアマリリス。
なぜか、不思議な感じだ。
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