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私のイラスト(FFとか、BLEACH、Pandora Heartsが主)や 歌詞(アニソン)もがんがん貼っていきたいと思いますww
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ズガガガガガガッッ

大きな落下音を立てて、アマリリスと隼毅は屋上から下まで落ちていく。

隼人とリサの魔法の風圧で飛ばされたのだ。
しかし、飛ばされながらも二人は戦う構えを崩してはいない。
そして、すぐに体勢を立て直すと、相手に向かって空を蹴り、立ち向かっていく。

『ふん。100年間生きていただけのことはあるな。』
『そうだろ?俺の力はまだまだ、こんなもんじゃないぜッ!!』
隼毅は、そういうと力を入れてアマリリスの剣をはじき返す。

隼毅の武器は、アマリリスの大型の武器とは違い、二本の小刀。
服と同じように、赤色の柄。
そして、その小刀の後ろのほうには、紅の紐状のものが付いており、その二つを
繋ぎ止めている。

『オリャアァッ!!!』
『くッ』
アマリリスの長い髪の一部が、はらはらと花弁のように舞う。

すたっと地面に降り立った二人。
二人は、間合いを狭めることもなく、広げることもなく、静かにたたずんでいる。

アマリリスは、少し足が先ほどの衝撃で痺れていたが、今はそんなことも言っていられない。
今、自分から攻撃を仕掛ければ、きっと相手のカウンターを食らうだろう。
だから、相手からくるまで待つ。

その時、隼毅が足に力を入れて半歩下げたのが見えた。
これは、一気に詰め寄る合図。
今までの戦いの経験から、アマリリスはそう読み取った。


アマリリスの読みは、見事に的中。
予想したとおりの場所に、ものすごいスピードで突っ込んできた。
そこに、アマリリスは大太刀の先を向ける。

―――いける―――…

そう思ったのが、間違いだった。
アマリリスに隙が出来たのだ。

隼毅にとっては遊びに過ぎないこの闘いで、隼毅がそんなに分かりやすい
動きをすると思ったのが間違いだったのだ。

『うあぁっ』
アマリリスは、吐血して自分がさらわれたときに刺された箇所を押さえる。


隼毅は、アマリリスの予想通りの動きをして懐に入ってきたかのように思わせた。
しかし、それは隙を生ませるためのもので、実際は違う。
懐に入った隼毅は、そのまま上に伸び上がり、アマリリスの背後を取った。
そして、後ろからアマリリスの先ほどふさいだばかりの箇所に刃をつきたてたのだ。


『くくっ。読みはいいが、あまりそういうものに頼りすぎていると、こういうことになるんだよッ。』
隼毅は、その手に握っているものを振ってアマリリスに見せた。

それは、アマリリスが先ほど採取したばかりの薬の小瓶。
上に跳んだときにアマリリスから奪ったのだ。
そして、隼毅は、くくくと笑いながら、そのふたを取り――…。



その頃の桜。
『ああっ!!私は一体どうすればっ!?』
桜は、悩んでいた。

『どちらを先に助ければ、行動が有利になるのでしょう!?』
桜は頭を抱えてその場にうずくまる。

『頭はいいけど、運動についてこれないであろう、美香さんと、
運動はいいけど、頭が悪いゆえに、攻撃パターンが読めず、自滅しそうな乃香さん!!
こまるわ…。』

どっちを助けてもやばそうな感じがして桜はどちらを先に助ければいいのか、
本当に頭が痛くなるほどに悩んでいる。
手早く助ければいいが、二人のつかまっている場所に行くまでに時間がかかって、
なおかつ、縄が切れなかったら…。

『よし!!きめました!!私はあっちを…。』

桜は、こそこそと、隼人の後ろを通り、二人のいる場所に着いた。

『んー!!んんんんん―――!!!!!』(あー!!桜女史―――!!!!!)
『んんん、んんんんんんんっんんん?』(お前、逃げたんじゃなかったのかよ?)

桜は、まず二人の猿轡を取って、乃香の足のロープを切った。

『おお。ありがとうな。』
桜は、こくんとうなづくと、美香の手足のロープを切った。
美香は、きょろきょろと手と足を見渡して、ありがと。と一言言った。

そのときだった。
ズドーン!!!!!!!

『『『ぎゃーーーーーーーー!!!』』』
3人の前に大きな氷柱が落ちてきたのだ。
それを、桜はなんとか魔法を使い、反らせる。

『乃香さん!!!もう足のロープは切ったので、そのまま走って逃げてください!!!』
『は!?手がまだ取れてねぇよ!?』
『大丈夫です!!走ることに手は必要ありません!!!』

桜は、こういうときのために乃香の足のロープを切っておいたのだ。
乃香の場合、自分で走って逃げた方が安全に逃げ切れると思ったのだ。
対する美香は、足が遅いため、桜自身が守っていたほうが安全だ。

『早く逃げて!!!また捕まってもいいのですかっ!?』
『ええい!!男は度胸じゃ!!!あたしは逃げるからな!!!後悔しても戻ってきてやるものか!!!』
乃香は、二人をおいて走り去った。

『ふう。これで安心ですわ。』
乃香が逃げると、桜は腰に手を当てて一息いれた。
しかし、美香はその桜のジーパンをくいくいと引っ張ってこう言った。

『ねえ、桜女史。どうして私のロープも切ってるのに逃がさなかったの?』
『あ』
桜は、やっちまったとばかりに頭に手を当てて、口実作りをした。

『ほら、乃香さんは足が速いでしょ?でも、貴方はそれほど速くないって言うか、なんというかで、
あの…、乃香さんの足手まといになるでしょ?乃香さんは、速く逃げてるのに、
貴方のせいで、乃香さんが立ち止まっちゃって、逃げ遅れたってことになりかねないから…。』

桜はあたふたしながら答えた。

『あ、そうだよね…。乃香は足速いからね。標準の私が付いていけるわけないか。』
自分は標準だと思っている美香の頭はどうかしてるんじゃないかと思いながらも、
桜はこくんと頷く。

『しっかし、まあ、こりゃすごいわね。』
桜と美香は周りの光景を見回してこういった。

あまり気づかなかったが、もう回りは、氷と水と炎の宝塚劇団のようになっているのである。


氷と水を使っているのがリサ。
炎を使っているのが隼人である。

二つの攻撃が交じり合うごとに、辺りには水蒸気が散る。
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